子育て いじめ 不登校 ひきこもり 暴力 アルコール 薬物依存 拒食 過食症 リストカットなどの予防、解決を考える会。北海道内観療法懇話会 臨床内観療法研究会
 
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20代統合失調症男性への認知集団療法・ピアカウンセリングなどの各種精神療法の効果
(医)耕仁会札幌太田病院 内観療法課
○佐々木 智城  篠田 崇次  中村 涼子  吉川 憲人

T.序論 
 統合失調症の治療では、薬物療法の他、心理療法などの非薬物療法が重要である。当院では、病棟内・内観療法、ピア・カウンセリング、認知集団療法、精神作業療法など、各種精神療法が治療効果を上げている。それらの精神療法を通し、良好な経過が得られた症例を報告する。

U.症例紹介
 K、20代男性。X年2月から空笑、意味不明な発言、突然走り出す、服を脱ぐ、などの行動が見られた。同年3月当院を受診し、統合失調症と診断され入院。心理療法、作業療法、薬物治療により軽快し同年4月に退院。その後、DCに通所。X+3年3月、職業訓練センターへ通うため、DCを終了。その後、配達員をしていたが、過労のため睡眠不足となり、躁状態、乱費、多弁傾向となり、再びDCへ通所。その後、X+4年に3ヶ月程入院。現在はDCに通所中。

V.札幌ピア・カウンセラーの会
 Kは「同じような経験を持つ仲間は、共感できる事が多々あり、自分が抱えている問題に向きあう意欲が現れた」と述べた。また、自分の病気について話すことにより、自己客観視が可能となり、今後の課題が明確になった。

W.認知集団療法
 意欲的に参加し、薬物療法を扱ったテーマでは、服薬継続の大切さに気付き、服薬の中断を反省した。また、自分の病気に向き合い、目標を持つことの大切さに気付き、そのためには内観が必要であると感想の中で述べた。Kは早期の社会復帰を願っていたが、継続的集団療法の参加により「じっくり考えてから行動する」と、認知の変化を認めた。

X.考察
札幌ピア・カウンセラーの会では、病気の辛い問題に直面した時、同じような経験をしている仲間の存在により、孤立感が軽減される。更に仲間の話を傾聴し、病気に対しての様々な受け止め方を知り、より建設的な考え方が可能になった。

 一方、認知集団療法では、否定的な認知を肯定的な認知に修正し、継続参加により自分の病気を肯定的に捉えることが可能になり、自己評価の向上を促進した。

 Kは、過去に病棟内・内観療法を受けており、その時の体験が現在も生きていると述べている。今回の入院では、日記内観により内観的思考を深めるとともに、ピア・カウンセリングにより自己受容が、認知集団療法により自己客観視が促進された。上述した3種の療法はKの認知的変化に有効であった。

参考文献
寺谷隆子編 ピアカウンセリングガイドブック経験は人生の智恵袋 筒井書房 1999





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