子育て いじめ 不登校 ひきこもり 暴力 アルコール 薬物依存 拒食 過食症 リストカットなどの予防、解決を考える会。北海道内観療法懇話会 臨床内観療法研究会
 
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  子育て・いじめ・不登校・ひきこもり・暴力・アルコール・薬物依存・拒食・過食症・リストカットなどが社会問題となっています。これらの予防・解決に内観法、内観療法が有効であると考え、その予防・解決について考えます。

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自分の内観体験を介護に活かす
(医)耕仁会札幌太田病院 介護病棟 介護福祉士
西尾 智津子

内観を介護に活かす 
 平成17年5月1日に入職し、新人研修として集中内観を体験させていただきました。内観については、禅定行(精神統一し自己を振りかえる)を通し、見聞しておりました。今回、内観により自分の人生の歴史を真剣に調べれば調べるほど、自分がいかに多くの人に支えられ“生かされてきた”か、“生かされている”かに気づくと、さまざまな物事に感謝せずにはいられない、ありがたい心境に高まっていきました。

 そんな高まる気持ちのなか介護病棟で勤務となりました。以前の職場では、在宅訪問介護での利用者の方々は意思疎通が図れ、自分の思いを語れる方ばかりでした。しかし、介護病棟は、在宅介護では体験することのできなかった重度の認知症者への介護です。患者さんのなかには、ニコニコと機嫌よく愛想がいいと思えば突然、立ち上がり歩き出したり、幻覚妄想で大声を出し叫んだりと、どう接して良いのか戸惑うことがあります。

 私は、目の前にいる現在の患者さまのことは、まだ、ほんの一端しかわかりません。

 しかし、私は、いま患者さんがどんな辛さ、悲しみ、怒りを胸に秘め、今を生きているのだろうか、との思いを巡らせ、私自身の良心に問い、できるだけ患者さんの心の叫びを汲み取るようにし、心を運び、やさしく笑顔で受け入れることで、患者さんは自然に穏やかになって、私を受け入れてくれていることに気づきました。こうした心の叫びを受容する姿勢の内観的介護ができるようになれたのも集中内観を通して気づいた“生かされている”感謝の心が、患者さんも私も同じ有限の命を生かされている人間同士であることを感じ取れたからだと思います。

 また、1日の介護スケジュ−ルの中で、頻繁に日常生活動作の介助や体の痛みを訴えてくる患者さんに対して、在宅での介護と違って患者のニーズに応え満足の行く援助が出来ない時もあります。反対に相手の立場になり過ぎ、情をかけてしまうと収拾がつかなくなり、いま誰の、何を、一番優先すべきなのか…と、悩んでしまいます。患者の言葉がなかなか出てこないなか、その思いを察してあげられた時は、共に歓びとなり嬉しくなります。

 患者さんと“穏やかに過ごし、話ができ”笑みをうかべて身を任せてくれる時間が少ないのが現状でもあります。そんな生活を患者さんと共有する時間が、患者さんが以前より身近に感じられ愛しい存在に変わってきました。

 最後に、まだまだ介護福祉士として人間としても未熟な私ではありますが、これからの介護を通して、人として介護の専門職として自己成長して行きたいと願っております。高齢の方々には、今まで築かれた人生の歴史があります。私は、その方々の歴史の心に少しでも寄り添え、穏やかで安心できる介護ができるよう、内観体験で築いた感謝の心を忘れずに内観介護の道を究めていきたいです。





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