子育て いじめ 不登校 ひきこもり 暴力 アルコール 薬物依存 拒食 過食症 リストカットなどの予防、解決を考える会。北海道内観療法懇話会 臨床内観療法研究会
 
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  子育て・いじめ・不登校・ひきこもり・暴力・アルコール・薬物依存・拒食・過食症・リストカットなどが社会問題となっています。これらの予防・解決に内観法、内観療法が有効であると考え、その予防・解決について考えます。

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病棟内・内観療法と「札幌GFの会」での気付き
札幌GFの会(ギャンブルなど依存症の会) 副会長
佐々木 貴浩

 
 自分は、小学生の頃からお金に対してだらしがないことが大変多かったです。小遣いを貰っていなかったので親の財布からお金を盗み、お菓子やおもちゃ等、それ程欲しくもないのに買っていました。最初の内は少ない金額でしたが、中学、高校生になった時には、金額が大きくなっていました。不思議と悪いことをしているという罪悪感はほとんどありませんでした。親に言われた時も「自分は知らない、自分ではない」と嘘をついてごまかしていました。

 高校生の時、友人に誘われて麻雀を覚えました。始めの内は遊びでやっていたのですが、お金を賭けるようになるまで時間はかからなかったと思います。段々と賭けるレートが上がり、勝ち負けの金額も大きくなりました。友人との麻雀だけでは物足りなくなり、一人で雀荘に出入りすることもありました。その頃に、何気なく入ったパチンコ店で勝ったことを機にパチンコをするようになりました。まだ高校生の為、のめり込むことはありませんでしたが、卒業して働くようになってから本格的にするようになりました。仕事が休みの日は朝からパチンコをして、勝てば飲みに行ったり物を買うなど遊ぶお金にしていました。一人暮らしだったので生活費に差し支えないようパチンコをしていましたが、負けた分を取り戻そうとして、親に嘘をついてお金を送ってもらったこともありました。それでもパチンコはやめませんでした。サラ金に行ってお金を借りることもありました。仕事を辞めて実家に戻った時には数百万円の借金がありました。それでも、毎月の返済が遅れる事はなく、親に気付かれることもありませんでした。

 再就職後も、パチンコやパチスロなどギャンブルにお金を使い、足りなくなるとサラ金から借りることを繰り返していました。挙句に、サラ金から借りられなくなり、ヤミ金から借りたり、友人からお金を借りて返済するような自転車操業をしていました。金額が多くなったため、家や会社に電話がくるようになりました。段々と自分のしてきたことが恐くなり、死ぬことも考えました。しかし、それも恐くて親に相談しました。その結果、自己破産することになりました。自分で弁護士に依頼すること、費用を分割で払うこと、を約束しました。サラ金やヤミ金からの電話もなくなり、会社も辞めずにすみました。しかし、それでもギャンブルをやめる事はなく、自己破産の手続きも面倒になり、弁護士費用は払わず、パチンコやパチスロをしていました。親に聞かれても嘘をついてごまかしていました。しばらくして、弁護士から依頼の解消を知らせる通知が届きました。親や兄弟に責められ、改めて事の重大さに気が付き、再度他の弁護士に依頼して自己破産の手続きを済ませ、免責を受けることが出来ました。給料は親が管理し、自分は月6万円のお金でやりくりしました。しかし段々と物足りなくなり「通帳やキャッシュカードを失くした」と銀行に嘘をつき再発行を考えたこともありました。親や友人に少しずつお金を返し、残りは自分で使う生活をしていたのですが、その一方で、パチンコで負けた時は親のブランド品を盗み、お金に替えるような生活もしていました。「パチンコで勝って物を返せばいいんだ」と自己中心的に考えて行動していました。家族に盗みがばれて「泥棒とは一緒に暮らせない」と言われたことがきっかけで、家出をしました。お金がある内は、カプセルホテルやマンガ喫茶などで寝ましたが、お金がなくなると車の中や会社で寝ました。挙句の果てに、またサラ金やヤミ金に手を出し、同じ事を繰り返しました。会社の人や友人からもお金を借りていた為、会社にも行きづらくなり無断欠勤をしました。友人に相談した時の一言がきっかけで、家に帰ることが出来ました。自分のしてきたことを心から反省し、家族や友人に謝罪をしました。会社も辞めることになったのですが、これからのことを考えて依頼退職という形にしてくれました。

 親や兄弟の勧めもあり、札幌太田病院を受診しました。外来初診時、同じくギャンブル依存症の人の内観体験を聞き入院することを決めました。入院したその日の午後から一週間の病棟内・内観療法に入りました。最初は本当に戸惑いました。内観をして本当に意味があるのかとも考えました。内観をしていく内に、自分の考え方が人と違っていたり、当たり前だと思っていたことが、実は大変ありがたいことだったり、自分のしてきたことがどれだけ人に迷惑をかけていたかなど、色々なことに気付く事が出来ました。

 病棟内・内観療法終了後は、アルコール依存症の勉強会にも出席しました。アルコールとギャンブルでは共通点はありますが、相異点もあるため、あまりピンとこない部分もありました。そんな時、同じくギャンブル依存で入院している人と色々話すことにより、共感し合うことができました。当初は1か月の入院予定でしたが、自分でも色々と思う所があり、入院期間の延期を自らお願いしました。その間、ギャンブル依存症について少しずつ勉強し、病院側の協力もあり「札幌GFの会(ギャンブルなど依存症の会)」を立ち上げることができました。ギャンブル依存症は、アルコール依存症と異なり抗酒剤のような薬がありません。ギャンブルは、自分の気持ち次第です。ギャンブルをしたい気持ち、ギャンブルをやめようとする気持ち、生きている内は、この2つの気持ちの戦いです。一人で戦っていくのは大変難しいことだと思いますが、自分には「札幌GFの会」の仲間がいます。家族や友人がいます。自分が頑張ることにより、同じように苦しんでいる人達の力になり、何より自分のためになります。今後も、内観での気付きを忘れることなく、日々断ギャンブルで生きていこうと思います。





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