子育て いじめ 不登校 ひきこもり 暴力 アルコール 薬物依存 拒食 過食症 リストカットなどの予防、解決を考える会。北海道内観療法懇話会 臨床内観療法研究会
 
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ギャンブル依存からの回復
札幌GFの会(ギャンブルなど依存症の会) 会長
岩崎 洋

ギャンブル依存症からの回復 
 僕の今までの人生は、賭け事が中心でした。16歳からパチンコ、パチスロを始め、22歳でトランプ賭博「バカラ」を覚え、多額の借金を作り「病的賭博、ギャンブル依存症、抑うつ状態」などの病名で精神科の入退院を繰り返しました。数年前から姉に「内観療法」を進められていましたが、自分の病気を認めず抵抗していました。今回、初めてギャンブル依存から回復するため、札幌太田病院の入院、内観を決意致しました。そして、病棟内・内観療法により、初めて「ギャンブル依存症、病的賭博」を認知出来ました。

 僕は、17才の頃から既に「ギャンブル依存症」でした。年齢の割には高給取りでしたが、毎月お金に不足し、給料前になると実家から生活費を借りていました。食費、家賃、公共料金などの生活費もギャンブルに使っていました。仕事で現金の管理もしていたため、会社のお金を使い込みもしました。母、姉などに嘘をついてお金を借り、使い込んだお金を返していました。18歳時、お金のだらしなさから一人暮らしが困難となり、実家に戻りました。その際、ため込んでいた公共料金、家賃など30万円程を両親に出してもらいました。実家に戻った後も、ギャンブルは止まりませんでした。母に嘘をついてお金を借りたり、家族には秘密で消費者金融から借金をしていました。

 19歳で結婚、妻がお金を管理していたため、ギャンブルは落ち着くと思っていました。しかし、毎月の小遣いでは不足し、妻に嘘をついてお金をもらったり、財布からお金を盗んだり、内緒で消費者金融から借りたりなどしました。そのような生活でしたから、借金はどんどん増えていきました。

 22歳には、消費者金融に多額の借金がありました。その頃、会社の後輩達と賭けマージャンをしていました。週に3回〜4回、寝ずに翌朝まで麻雀を打っていました。月に20万円位のお金が動きました。また、後輩の紹介で違法カジノの「バカラ」にはまっていました。僕は、借金、暴力団、違法行為などの問題から、後輩に「バカラ」をやめるように説得していました。しかし、説得している内に「バカラ」に興味を持ってしまいました。

 初めてバカラをやった時大勝ちし、有頂天になっていました。それまでのパチスロ、麻雀などとは比較にならない金額が、短時間で手に入りました。「これなら今までのパチスロ、麻雀の借金を簡単に返せる」と思いました。毎日、仕事が終わった早朝4時頃から、カジノに通うようになりました。同時に妻への嘘、隠し事が非常に多くなりました。その内にだんだん負けるようになり「何とかお金を作りたい。バカラをしたい。負けを取り戻したい」と必至でした。考えついたのは、会社のお金でした。「バカラで増やしてから返せば良い」と思いました。何故か、負けた時のことえを一切考えませんでした。誰もいない明け方の事務所に入り、お金を盗みました。そして、そのお金も全部使ってしまいました。頭が真っ白になりました。妻にも、会社にも、誰にも言えませんでした。そして、車で逃げました。1週間後、食べるものも無くなり、逃げる体力も無くなり、自殺を考えました。カッターで手首を骨が見える程切りました。でも、死ぬことが出来ませんでした。痛さと怖さと不安から、母に電話し、これまでの事を説明しました、母は「まず帰っておいで」と言ってくれました。それから、泣きながら車を運転し実家に行きました。実家からお金を用意してもらい、会社に見つからないように返しました。病院で手首を縫い、翌日から出勤しました。家族には「もうカジノには絶対に行かない」と約束しました。しかし、その約束をすぐに破りました。翌週末、会社のお金を持ってカジノに行きました。やはり、そのお金も全て使い大負けしました。僕は再び逃げました。そして、また家族に尻拭いをさせました。数週間後にも、また同じことを繰り返しました。その頃は、仕事が出来ない精神状態のため、会社を辞めました。そして初めて某精神科に入院しました。退院後、妻とは離婚しました。その後、なんとか仕事をしましたがギャンブルは止まりませんでした。金額は以前程ではありませんでしたが、自分の使えるお金は全てギャンブルに使いました。ギャンブルを止めたいのに止める事が出来ず、本当に辛い時期でした。でも、本当に辛かったのは家族だったと思います。

 札幌太田病院に入院し、病棟内・内観療法を受け、色々な事に気付くことが出来ました。まず、一番強く気付いたのは、家族にかけた迷惑でした。以前から「家族に対して迷惑をかけた」と思っていましたが、内観によりそれまで思っていた何十倍、何百倍の迷惑に気付きました。本当に家族を裏切ってきたことがわかりました。また「自分は不幸な人生だ」と思い込んでいましたが、それは間違いでした。家族、周囲からたくさんの幸せ、愛情をもらっていたにも関らず、すべて自分で駄目にしていた事に気付きました。内観中、自分の過去の行動に直面し大変辛い時期もありましたが、後悔ばかりの生活から前向きに考えられるようになりました。

 現在、ギャンブルなどの依存症から回復するための自助グループ「札幌GFの会」の会長として活動しています。今後も「札幌GFの会」の仲間と共に、会の活動を大切にし、日々ギャンブルをしない生活、日常内観を継続していきたいと思っています。





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