内観療法による飲酒地獄からの脱却

H.K氏(札幌ことに断酒会会員、50代男性)


 周りに迷惑のかけ通しだった私は、40代になると仕事をせず朝酒していました。これではマズイと思いながら、不安解消と連続飲酒、ブラックアウトの生き地獄に落ち込んでいきました。遂には自殺を考え、枕元に刃物を置いて寝るようになりました。酒びたりの頭は自分の行動すら覚えていない状態で、朝気付くと枕がズタズタニ切り裂いてありました。すぐに入院すべきだったのですが、訪ねてきた友人と入院について語り合いながら、深酒する始末でした。そんな生活の内、救急車で札幌太田病院に運ばれました。大声でわめいたため、保護室に入りました。只その時、なぜかホットしたのを覚えています。

1回目の入院生活は8ヶ月で退院となりました。デイケア、断酒会に通うようになりましたが、断酒例会は馴染めず、仕方なく参加していました。部屋に帰っても何もすることなく、ボーっとテレビを観るだけの生活は単調でした。そんな中、友人から「誰にも言わないから一杯くらい」と誘われ、再び酒に手を出し、隠れ酒をするようになりました。デイケア、断酒会の無断欠席が始まり、退院後わずか3ヶ月で酒びたりの生活が始まりました。ついに暴力事件を起こし、デイケア出入禁止、再入院となりました。

 それから内観療法を受けました。始めの2日間は逃げ出したくなりましたが、「元の自分に戻ってはいけない」と自分に言い聞かせ、覚悟を決めました。今まで考えもしなかった「周りの人にお世話になったこと」を改めて知り、感謝の意味を学ぶことが出来ました。1ヶ月経ち、退院間近に院長からの勧めで3日内観を受け、退院となりました。

 退院後は断酒を続け、デイケア、断酒会は1日も休むことなく参加しております。感謝の気持ち、素直な心、嫌なことから逃げ出さない重要性などが、少しずつ身についてきたからだと思います。幸い、私の周りにはお手本になる人がたくさんいるため、勉強になります。かなり遠回りの人生を歩んできましたが、前進あるのみと決意しております。デイケア行事、プログラムへの参加、毎週月曜日の「ピア・サポートの会」サポーターとしてお手伝いさせて頂いてます。酒害地獄から這い上がり、ここまで立ち直ってこられたのも、院長はじめ断酒会の仲間のおかげだと心から感謝しております。

これからも精進してまいります。