断酒会の仲間に支えられて

E.F氏(札幌新川断酒会会員、40代女性)

 

 私の一日は、お酒の目覚めの一杯から始まりました。次の行動をする為には、その作業がどうしても必要でした。まだ大丈夫、まだ飲める。無理矢理、思い込ませていました。しかし、そんな生活にも限界が来ました。飲み吐きを繰り返していたある日、体が鉛のように重く、どうにもならない気だるさと、全身の震え、汗が吹き出し、体中に虫が這っている様な不快感に、叫び出したくなる衝動をじっと堪えていると、どこからか、テープの伸びきった様な、不気味な音楽が聞こえてきました。幻覚の始まりでした。その後、数日間苦しんだ後、近所に助けを求め、警察に保護されました。当時、旭川に住んでいた私は、夫に付き添われ、家から一番近い精神科「相川記念病院」へ救いを求めました。そこでの診断は、“アルコール依存症”。職員の方がすぐに断酒会の方と連絡を取ってくれて、その日、旭川大雪断酒新生会に入会させて頂きました。

 夫に支えられ、我慢の断酒でしたが、例会通いの中で、少しずつ自分の過去を話させて貰い、長い間抱えていた生きずらさの原因が、生い立ちの中にある事を気付かせて頂きました。私はACでした。物心ついた頃から、酒を飲んでは、母に暴力を振う父に怯え顔色を窺い、いつの間にか、自分の感情を抑える事を覚えました。父の言いなりになっている母にも、不信感を抱き、甘える事も許されず、自分の存在そのものを否定していた様に思います。

 社会に出ても、人との関わり方が下手で、疲れを取る為に飲んだ酒は、私を万能感へと導いてくれました。酒は私を癒してくれる。本気で信じていました。しかし、その酒が、今度は私を地獄に突き落しました。最初の結婚に失敗して、酒浸りになるまで、時間は掛かりませんでした。

 断酒会の中で出会った、多くの人たちのお陰で、「生き直し」ということを教えていただきました。いつも誰かを悪者にして、酒に逃げ、命を粗末にして来た事を、反省させて貰い、新生への道を歩ませて頂いています。自分の欠点を自覚し、変えていく努力をしながら、何事にも前向きに、受け取り上手になりたいと願っています。生かされている事に感謝し、償いとまでは言えませんが、自分に出来る事を、精一杯させて頂こうと思います。これからも、宜しくお願いします。